制作期間中にふと舞い込んだダンサー落合千晴さんとの公演「ツキノウミ」も
この作品に大きな影響を与えてくれた。
人と空間と自然という一見別々のものを音楽によって結び付け一つのものにしていくという経験と手応えが制作の向かうべき方向を更に強く示してくれた。
最初の時点で完成していた2曲を落合千晴さんと
今回の作家である松澤有子さんに聴いてもらった。
彼女達からのレスポンスにとても勇気づけられた。
今まで心の中にのみにしまっていたものを初めて人前にさらしたのだから。
KOHAKU NO WALTSは幼少期の記憶と共に踊る印象的なシーンの為に
今回書き下ろした。アルバム中一番オーソドックスな楽曲となっているのはその為だが、
アルバムの折り返し地点として最良と感じ、アルバムに収録した。
全六回のパフォーマンス中のエネルギーのやり取り、押し引き、間合い。 そして、屋上というスペースでの演奏。
逗子の空に消えていくギターの減衰。
全てに心が震え、僕の方向性を後押ししてくれた。
この公演が暗闇の先の光の出口まで僕を導いてくれた。
参加出来たタイミングと関わってくれた全ての人に感謝したい。